アジア太平洋戦争(日中戦争〜太平洋戦争)の戦死者
日本軍 230万
日本国民 80万
アメリカ軍 10万
ソ連軍 2万2694
イギリス軍 2万9968
オランダ軍 2万7600
中国軍
中国国民 1000万
朝鮮 20万
フィリピン 111万
台湾 3万
マレーシア
シンガポール 10万
泥沼のような日中戦争が続き、なだれ込むように太平洋戦争へと繋がっていく。
実際、中国側でも日本軍の意図は見透かされていた。
北京大学教授で社会思想の専門家だった胡適は、日本があれだけ中国に対して思うがままふるまえるのは、
アメリカの海軍増強とソビエトの第二次五ヵ年計画がいまだ完成していないからだとし
この時点で世界の二大強国となりつつあったアメリカとソ連の力を借りるにはどうしたらよいかを考えている。
これまでも中国人はアメリカやソビエトが、満州事変や華北分離工作などに干渉してくれることを望んできた。
けれどもアメリカもソ連も自らが日本と敵対するのは損なので、土俵の外で中国が苦しむのを見ているだけだ。
ならば、アメリカやソ連を土俵の内側に引き込むにはどうすべきか、そこから彼は「日本切腹、中国介錯」なる戦略を語る。
中国は今後、絶大な犠牲を決心しなければいけない。日本との戦争を正面から引き受けてニ、三年負け続ける覚悟が必要だ。
第一に、中国沿岸の港湾や長江の下流域がすべて占拠される。そのためには敵国は海軍を大動員しなければならない。
第二に、河北、山東、チャハル、綏遠、山西、河南といった諸省は陥落し占領される。そのためには、敵国は陸軍を大動員しなければならない。
第三に、長江が封鎖され、財政が崩壊し天津、上海も占領される。そのためには日本は欧米と直接に衝突しなければいけない。
以上のような状況に至ってからはじめて太平洋での世界戦争の実現を促進できるだろう。
日本の武士は切腹を自殺の方法とするが、その実行には介錯人が必要である。
今日、日本は全民族切腹の道を歩いている。上記の戦略は「日本切腹、中国介錯」という八文字にまとめられる。※1
要するに、日本軍を広大な中国国内に引き込み、アメリカとソ連が介入する状況をつくれというもの。
実際に1935年の時点で、1945年までの戦局を言い当てている。
この後、胡適は蒋介石に抜擢され、1938年に駐米国大使としてアメリカに赴任し、日本が真珠湾攻撃を行った時もワシントンで駐米国大使を行っていた。
彼の外交戦略は当時の手紙から、かなり明らかになっているそうです。
別に中国の肩を持つつもりはないが、彼らが何故そこまでの覚悟を持ったのか考えなければならないと思います。
それは大東和共栄圏とは名ばかりの、日本の苛酷な植民地支配だったのではないでしょうか。
日本も欧米列強に対する安全保障上の領土がほしかったのだとしても、蒋介石らと折り合いをつける道はあったはずだ。
そして歴史は繰り返す。再び大国として台頭した中国と日本は向き合っていかなければならない。
2016年広島は、歴史に残る年となりました。
オバマ大統領が、現職のアメリカ大統領として初めて広島平和記念公園を訪問し慰霊碑に献花された。
そして広島カープは、25年ぶりのリーグ優勝を決めた。広島市民もカープ女子も大喜び。マエケンはメジャーリーグに移籍して大活躍。
しかし来年からは、アメリカは保守的な政策を掲げた大統領に代わる。
リーマンショックから10年近く経ち、英国はECからの離脱を決め、世界はまた内向きになりつつあります。
東京では2020年の東京五輪に向け建設ラッシュ。作業員の方は寒い夜空の下、働かれている。
そして俺の部屋は相変わらず汚い。
マエケンはカープの後輩と沖縄で自主トレに励むらしい。マエケン頑張れ! 俺も頑張るけん。
2016年12月 追記
岩波新書:シリーズ日本近代史
満州事変から日中戦争へ
アジア・太平洋戦争
※1それでも日本人は戦争を選んだ
を読んで書いてみました。